2017年3月

トーマス・クーン 「科学革命の構造」  みすず書房  1971年発行

 「一般的に認められた科学的業績で、一時期の間、専門家に対して問い方や答え方のモデルを与えるもの」を「パラダイム」と命名したクーンが、単行本として初めて世に問うた著作。実験・観察データが示す現実の有様が既存理論を凌駕すると、馴染みの理論が破棄され新理論へとシフトする。このパラダイムシフト受容時に必要な、強靭な精神力を持つ者のみが科学探求者として相応しい。大衆化が顕著な今こそ大学人が読むべき一冊。

(学長補佐 経営学部 加藤知子)