2017年10月

岡村昭彦 「続 南ヴェトナム戦争従軍記」 岩波書店 1966年発行

~今だからこそ読みたい。従軍記の古典的作品。

一つの戦争はその両側から取材されなければならない~

 ベトナム戦争報道の嚆矢としてベストセラーになった前著の続編。前著では、米軍側に従軍したために、南ベトナム解放民族戦線を「ベトコン(ベトナム共産主義者)」と表現。猛省した岡村(1929-1985)は、あらためて解放戦線側から取材し、本書を著した。フィン・タン・ファット副議長(解放戦線)と交わした言葉は珠玉だ。ファットから「記念に」と所望され、岡村は所持していた『魯迅選集』を快く譲っている。――私は以前ベトナムでファットの長女宅を訪れ、その本を探したのだが、残念ながら見つからなかった。

(リハビリテーション学部  比留間洋一)