山田詠美 「ぼくは勉強ができない」 新潮文庫 1996年発行

 主人公・秀美は、一般的な大人のものさしにとらわれない、見方によっては理屈っぽく、別の見方をするととても素直な男子高校生です。私は学生時代にこの本に出会いましたが、年月を経てから読んで気づくこともあり、読むたびに見え方が違ってきます(それだけ、私が年を重ねたのかもしれません)。世間の波に流されそうになったとき、私にとっては「子供でもなく、大人でもない」時代に感じた原点に戻る大事な一冊です。  

               (リハビリテーション学部 大浦智子)