作業療法の世界大会に参加,発表してきました

こんにちは.作業療法学専攻教員の冨山です.


最近みなさんは,サッカーワールドカップのために寝不足ではないでしょうか?
4年に1度,この時期はサッカー一色になりますよね.

実は,作業療法にも4年に1度の世界大会があります.
今回行われた学会は,第16回世界作業療法士連盟大会で,4年に1度開催される学術大会です.
今回は横浜市で開催され,約6400人,70カ国以上の人が参加し大変盛り上がりました.
また,学術大会に先駆け17日に行われた開会式には,天皇皇后両陛下もご臨席されました.


今回は各国の作業療法士が集まる国際学会で,色んな国の作業療法士を目にすることができました.
また,日本とは異なる取り組みや日本と同じ課題を抱えていることなど,
普段感じることのできない海外の作業療法事情を少し垣間見ることができました.

私は,「Comparison of physical performance in older adults with good cognitive function
and declined cognitive function(認知機能の違いによる運動パフォーマンスの比較)」
という演題で発表しました.
内容は,高齢者の認知機能の違いにより身体機能に違いがあるかどうかを調査した研究です.

この学会では,作業療法学専攻の専門教員10名全員が研究発表を行いました.
これは,星城大学が教育のみならず研究にも力を入れている証だと思っています.

星城大学はこれからも,「研究力のある作業療法士の育成」を目指していきます.

※下記に発表者の一覧を記載します.

<発表者>
◆教員
 竹田 徳則教授「Engagement in hobbies and interests by community-dwelling older people with depression:JAGES large-scale cross-sectional analysis(うつ状態にある地域在住高齢者の趣味活動−JAGES大規模横断分析)」
 坂井 一也教授「An effective group occupational therapy program for depression―Through the development of a program used for both patients with addictions andmood disorder―(うつ病に対する集団作業療法プログラムの在り方)」
 藤田 高史准教授「Use of a living conditions survey in a preventative care class in A city(A市介護予防教室参加者の生活状況実態調査)」
 飯塚 照史講師「Occupational therapy approaches for bi-lateral metacarpal hands:A cace report of a patient who returned to work through a treatment plan developed based on the patient's desires(両側metacarpal handに対する作業療法)」
 大浦 智子講師「Differences between users and providers in regard to awareness and understanding the content and subjective effects of home-visit rehabilitation(訪問リハビリテーションの内容・主観的効果に対する在宅要介護高齢者の自覚と提供者の認識の相違)」
 冨山 直輝講師「Comparison of physical performance in older adults with good cognitive function and declined cognitive function(認知機能の違いによる運動パフォーマンスの比較)」
 木村 大介助教「Evaluation of the Facilitative Factors for the Prevention of Cognitive Decline in a Preventive Intervention for Dementia(介護予防の一次予防事業参加者における認知機能低下の予測要因の検討)」
 林 浩之助教「Impact of limited range of motion of the finger metacarpophalangeal joints on hand function(手機能における中手指節間関節の可動域制限の影響)」
 今井 あい子助手「Motor and psychosocial tendencies in elderly women receiving primary preventive services(一次予防事業参加女性高齢者の運動器関連と心理社会面の傾向)」
 古澤 麻衣助手「Study of the social activities and social networks of care prevention project participants(二次予防事業参加者のソーシャルネットワークと社会活動調査)」

◆卒業生
稲垣 利洋(5期生)「True car training with the remodeling car of the severe right hemiplegia patient whom significant higher brain dysfunction is not seen in(著明な高次脳機能障害がみられない重度右片麻痺患者の改造車による実車訓練)
備前 宏紀(6期生)「Factors influencing toileting ability among acute stroke patients(急性期脳卒中患者における転帰時排泄動作に影響を及ぼす因子の検討)
中村 守吾(7期生)「Ball Rolling Exercise Improves Finger Dexterity and Chopstick Operability of the Non-Dominant Hand in Healthy Young Adults(ボールローリングエクササイズは健常若年者における非利き手の手指巧緻性と箸操作を改善する)」


写真の1枚目は,作業療法学専攻の坂井一也教授,
2枚目は作業療法学専攻教員の飯塚照史講師の発表風景です.

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臨床実習で学ぶこと

こんにちは。作業療法学専攻の飯塚照史です。


作業療法士の資格を取得するには、学内での勉強に加えて
学外での臨床実習が必須となっています。

星城大学作業療法学専攻では、2年生で1週間、3年生で3週間、
そして4年生では8週間を2回の合計20週間の臨床実習を行っています。
原則的にどの実習も1人で病院などに行き、
現場の作業療法士から直接指導を受けます。

大変だなぁと思う人もいるでしょうが、
4年生で4月から8週間の実習を終えた学生からは、
「大変だったけど、作業療法の仕事が魅力的に思えた」
「患者さんに最後の挨拶に行った時に、明日からお会いできないと思うと涙が出た」
「自分の未熟な部分が分かったから、次はもっとがんばらなくちゃ」
など、作業療法士としての責任と手応えを感じているようです。


写真は、2013年7月のブログでお伝えした「スプリント作製」を、
実習の場面で私が指導しているところです。
大学の講義では「作り方」を伝えますが、臨床の場面では、
患者さんの医学的な状態、患者さんとの信頼関係、
その人らしい生き方を踏まえた上で、
初めてその人に合った「スプリント作製」の技術が活きてきます。
ちなみに、学生が作製をし始めたのですが、
学生は大学で学んだ時の様に作れず、私が途中で交代しています。(笑)

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しかし、「出来ない事が分かる」という事も、臨床実習で学ぶべき事柄です。
こうして試行錯誤しながら、作業療法士として必要な知識、技術、
心を学ぶのが臨床実習です。


星城大学はこれからも、「実践力のある作業療法士の育成」を目指していきます。

鈴掛の木

みなさんこんにちは。リハビリテーション学部の安倍基幸です。


新緑が目に眩しい季節となりました。
リハビリテーション学部の新入生も大学生活に少しずつ慣れてきたように思います。
若くハツラツとした声が研究室まで聞こえてきます。


さて今日は「鈴掛の木」にまつわるお話をします。
鈴掛の木は別名プラタナスとも呼ばれ、こちらのほうがわかりやすいかもしれません。
葉の形と幹の模様に特徴があり、一見して分かります。
この鈴掛の木と医聖とよばれるヒポクラテスが関連することについて説明します。

日本でも有名な「ヒポクラテスの誓い」で皆様も名前はご存知かもしれません。
ヒポクラテスは古代ギリシャのコス島で紀元前460年頃生まれたましたので、
今から2400年くらい前に活躍した実在の医師です。
これだけの長い歴史で、
なんと現在もヒポクラテス法という脱臼整復法で名前が教科書に載っていますし、
リハビリ関連でも運動の重要性を古代にすでに指摘していました。

生まれたコス島の町には「ヒポクラテスの木」と呼ばれるプラタナスの巨木があります。
そしてこの木の下でヒポクラテスが医学を教えたと言い伝えられています。
その故事にあやかって、現在、鈴掛の木は医学を象徴する木となり、
多くの医療系大学のキャンパスで見ることができます。


いまは新緑ですが、秋にはまるで鈴のような実をつけ、
大きく育つこの鈴掛の木(プラタナス)が私は大変好きです。
今住んでいる所の近くの公園や街路には鈴掛の木が多く見られますので、
散歩の時は故事を偲んで眺めています。(写真を載せました)
星城大学のキャンパスにはこの木があるかどうか探しましたが残念ながらないようです。
本当に残念!


リハビリ学部の学生諸君にはぜひ鈴掛の木のように大きくたくましく育ってほしいと思います。

dsc_0018.jpg鈴掛の木(平成26年4月撮影)

解剖学こそ、まさしく「百聞は一見に如かず」だ!

リハビリテーション学部で解剖学を担当している久保金弥です。


新学期が始まり、新入生対象に解剖学の講義が始まりました。
大学の講義は90分単位で行われ、高等学校の授業と比較すると
ほぼ倍の時間になります。
特に4月、5月は、新入生は大学生活に慣れるまで、
緊張した顔つきで講義に出席しています。

解剖学では人体の正常な形態と構造を学習していきます。
最初は骨についての講義が行われます。
骨を理解するためには、骨の形や大きさを確認しながら、
骨の各部位につけられている名称を覚える必要があります。
星城大学の解剖学の講義では、実際の骨や模型を観察する時間を設けて、
人体の構造を学んでいきます。
「百聞は一見に如かず」のことわざ通り、
講義だけでは理解することが難しい人体の構造を実際の骨や模型を見て、
触ることでグッと理解しやすくなります。

学生たちは大学で学ばなければならないことの多さに戸惑いながらも、
たくさんの医学知識を吸収しようと頑張っています。
放課後、グループ単位や仲のいい友人同士で自主的に残り、
解剖学の復習に励んでいます。


頑張れ新入生!


講義中の骨の観察↓

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放課後の自習↓

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作業療法士としての仕事始め

こんにちは。作業療法学専攻の坂井一也です。
私は、精神領域が専門です。

この春、作業療法学専攻9期生が卒業し、
卒業生の中の9名が、新たに精神科病院で働くことになりました。

日本の精神障害者数は300万人以上で、
10年前と比べると、100万人ぐらい増えています。
理学療法士との大きな違いは、
精神障害者に対するリハビリテーションを行うことです。

下記の写真は、
私が関わっている奈良県の秋津鴻池病院(精神科)に就職した
和田さん(左)と梅林さん(右)です。
(そして真ん中が私、坂井です。)

卒業生は、これから多くの入院患者さんの退院支援に関わっていき、
成長が楽しみです。

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作業療法士による認知症の人と家族への支援が期待されています

作業療法学専攻の竹田徳則です。

私は老年期障害と介護予防、健康支援に関連する作業療法を専門としています。


平成26年1月15日のブログで、
認知症の人の作業療法では、「できなくなった」ことを「できるようにする」のが主ではなく、
今「できる」ことや「残存している」行える作業活動を用い、
認知症の人自身に「できる」という実感を持ってもらうことの大切さを紹介しました。

今回は、地域で生活している認知症の可能性がある人と家族への支援について紹介します。

認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けたいという、
本人や家族の希望を叶えるために「認知症初期集中支援」が開始されています。


「認知症初期集中支援」では、医師や作業療法士、保健師などの専門職が認知症の可能性が
ある人や家族を早期に訪問し、生活状況を確認したり認知症に関する質問や検査を行い、
適切な医療やサービスを提案したり助言を6ヶ月間集中的に行います。

作業療法士は、生活環境や生活状況において本人と家族が困っていることや、
これまで通りやり続けたい活動などを把握し、改善の手立てを本人と家族に提案することで
自立した生活が継続できるように支援します。

「認知症初期集中支援」は平成27年度から本格的に全国の自治体で展開されます。
地域で作業療法士による認知症の人と家族への支援がますます求められるようになります。


あなたも、地域で活躍する作業療法士を目指しませんか。

当事者の"思い"を知る

こんにちは。作業療法学専攻の大浦智子です。
みなさんは、新たな気持ちで新年度を迎えられたことでしょう。

さて、病気やケガによって、
昨日まで出来ていたことがうまくできなくなったりした時の気持ちというのは、
患者さん(当事者)にしかわからないことがたくさんあります。

作業療法士だけでなく医療従事者は、少しでも患者さんに寄り添い、
気持ちを理解できるように努めています。

先日、ある本(『トラウマティック・ブレイン:
高次脳機能障害と生きる奇跡の医師の物語』橘とも子・著、SCICUS)を読みました。
16歳の時に事故にあい、
「高次脳機能障害&身体障害と共に暮らす」なかで、
医師になり、結婚・出産・育児を経験されてきた方のお話です。

医師の立場からの説明と、当事者の心情が記されており、
私たちの想像をはるかに超えています。
さらに、「障害」と「社会」のあり方について、
いろいろと考える機会を与えていただきました。

あらためて、当事者の"思い"を知る(知ろうとする)ことの大切さを感じました。
医療従事者だけでなく多くの人たちに読んでいただきたい一冊です。

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春ですね! 国家試験結果発表と入学式

こんにちは。作業療法学専攻の藤田です。
3月下旬から急に暖かくなり、星城大学の桜も一斉に咲き出し、
4月上旬にはすっかり春の景色となりました。

星城大学は東海市に位置し名古屋市と隣接していますが、
周辺には緑が多く、隠れた桜の名所が多いのです。
是非、大学周辺も散策してみてください。

星城大学構内

img_1022.jpg聚楽園大仏周辺

img_1013.jpg大池公園・桜まつり

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さて、春は別れと出会いの時期でもあります。
3月31日は卒業生が受験した第49回理学療法士・作業療法士
国家試験の結果発表がありました。
結果は星城大学HPのニュースでも掲載されていますが、
作業療法学専攻の合格率は94.3%で全国平均の86.6%を大きく
上回ることができました。
まさに「サクラ咲く」ですね。


3月下旬は新しい年度に向けて、教員も職員も準備で慌しくしていましたが、
4月3日、無事に入学式を迎えることができました。

本年度の作業療法学専攻は、41名の新入生を迎えました。
新入生の皆さん、入学おめでとうございます!
星城大学では、豊かな人間性、確かな知識・技術を背景とした
実践力と研究的・教育的資質を兼ね備えた指導的役割を果たす
専門家の育成を目指しています(詳細はリハビリテーション学部のHP
に掲載されていますので読んでみてください)。
1年生はこれらの基礎となる教養、解剖学などの基礎医学を学ぶ学年です。


下の写真は、作業療法学専攻1年生担当の今井(向かって左)
と私、藤田(同右)です。
(入学式会場で撮影したものです)

これから1年生に大学生活全般のこと、勉強のこと、
そして作業療法士のこと、その他もろもろ伝えていきたいと考えています。
全員ができる限り早く、大学生活の軌道に乗ってほしいと思っています。

また、1年生の大学での様子をブログで紹介できればと思っていますので、
楽しみにしていてくださいね。

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介護老人保健施設での認知症の人への作業療法

こんにちは。作業療法学専攻の木村大介です。
私は、作業療法の中でも老年期障害、認知症の作業療法を専門としています。

1月15日のブログで、認知症の人への作業療法について詳しく説明されています。
今回は、それら認知症の人への作業療法の実際をお伝えします。


一言で認知症の人の作業療法と言っても、さまざまな活動があります。
1月15日のブログでも紹介されていますが、
認知症で最も低下速度の遅い"手続き記憶"を活用した作業活動が、
認知症の人には有効です。

例えば、以前紹介した「わらじ作り」や「和裁」「洋裁」「編み物」など、
馴染のある手工芸を用いた作業療法は多くの施設で実践されています。
最近では、それら手工芸を用いた作業療法に加え、
運動に脳への刺激を取り入れた作業療法、
過去の思い出を語り合いながら脳に刺激を行う回想法
を用いた作業療法などがあります。


今回ご紹介する介護老人保健施設では、
認知症の人たちを小グループ(5~6名)に分けて、
約1時間作業療法を行っています。

プログラム内容は、
前述したような"手続き記憶"を用いた作業活動や運動が中心です。
紹介するグループでは、手工芸を中心としたプログラムを行っています。
作業活動を用いた脳への刺激はもとより、
なじみのある人との人間関係作りやコミュニケーションなどを通して、
生活を活発化する事に重きを置いています。

新しいことや新しい人間関係を築くことが苦手な認知症の人でも、
関わり方次第では、脳刺激を与えるだけでなく、
作業活動という場を共有する事で、楽しいと感じられる時間を過ごすことができ、
また参加したくなるようなグループの構成が可能です。
これらを積み重ねていくことで認知症のある人でも、
その人らしく人生を過ごすことができます。


高齢化社会の我が国では、今後ますます認知症の高齢者が増えていきます。
認知症の人を人らしく日々を過ごせるようにする、
そういう作業療法士を育成する事も、星城大学の役割の一つです。


認知症の方が作品に色づけをしているところ。

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認知症の方が理解しやすいように、作業の工程を図示しています。

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高齢の女性の多くは、編み物を日常的に行っていた経験があります。
認知症の方でも昔よくやっていたこのような作業活動(手続き記憶を利用した)は、
困難なく実践可能です。

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作業療法での自助具の活用:生活の質の向上を目指す!!

こんにちは。作業療法学専攻の林浩之です。

2013年11月29日のブログで自助具について紹介しました。

自助具は、日常の生活の困難さを軽減することを目的として、
臨床では多くの場合、作業療法士が作製・提供します。
今回は、実際に病院で作業療法対象の方が自助具を使用して、
日常生活の自立を目指している様子を紹介します。

下の写真は、指の関節が固くなったために細いスプーンを
持つことができなくなった方に適した自助具です。
スプーンの柄の部分にスポンジを巻き、
柄を太くすることで握りやすくしています。

photo.jpg次の写真は、股関節を曲げることができなくなったために
足先まで手を伸ばすことが難しくなった方に対する自助具です。
ソックスエイドという自助具を用いて靴下を履く様子です。
ソックスエイドに靴下をかぶせ、ひもを引くことによって靴下を足にいれます。
これを使えば足先まで手を伸ばすことなく楽に靴下を履くことができます。

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作業療法士は、障害の改善に加えて自立した生活を送ることができるよう、
それぞれの方に合った自助具を提供することで生活の質を高めます。
星城大学では、「生活の質向上のための工夫を提案できる
作業療法士の育成」にも力を注いでいます。