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SEIJOH UNIVERSITY

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新著紹介『解体新ショー』

カテゴリ:ニュース|掲載日:2008年07月18日

☆新著紹介 NHK「解体新ショー」プロジェクト編 『解体新ショー』

NHK総合テレビでは,私たちが常々不思議に思っている体の謎について分かりやすく解説した番組を放送しています(平成19年度:土曜日22時~22時 30分,平成20年度:金曜日23時~23時30分)。本学大学院の三田勝己教授も,初回の放送「指で耳栓をしたときの音の謎」の監修に参加しました。この度,それまで放送されたテーマの一部が書籍化されました。その内容は,1テーマ2頁(表側にQ(疑問),裏側(解答・解説))という簡素な形をとり,約 70問が掲載されています。 

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『解体新ショー』表紙

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『解体新ショー』より

以下に,「指で耳栓をしたときの音の謎」について,三田勝己教授のお話を紹介します。

人差指を耳に入れて栓をし,コブシを握ると,低い小さな轟き音が聞こえることに気づかれたことがあるでしょうか。この音は地鳴りのような,あるいは,遠くで雷が鳴るような音です。周りが静かな環境であったり,両耳をそのようにしたりすると,よりはっきりと聞くことができます。

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この現象は今から約350年前にイタリア・ボローニアの修道士で科学者でもあったグリマルディー(1618~1663)によって発見されました。彼は自身の遺稿集「光と色と虹の物理学」の中でこの轟き音について報告し,その原因を体の運動をつかさどる動物精気という液体が脳からでて体中を駆け巡るためと解釈しました。後年になって,この音は筋が活動する際に発生する微小な振動によることが明らかにされました。筋は筋線維という細長い細胞が何万から何十万も束になった組織です。私たちが力をだそうとすると,その強さに応じた数の筋線維が活動し,縦方向に収縮したり弛緩したり,また,横方向にも膨らんだり緩んだりします。こうした筋線維の変形が周りの組織にも伝わり,体の表面にも小さな振動を起こします。冒頭に書いたように指で耳栓をすると,筋から発生した振動が指を伝って聞こえたと考えられます。

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この振動音は活動している筋の皮膚に直接耳をあてることによっても聞くことができます。また,耳の代わりに,皮膚の上にマイクロフォンや振動センサーを置いて電気信号に変換して記録することができます。そのようにして記録された振動音は「筋音図」と呼ばれています。筋音図は疲労などの筋の状態やさまざまな筋の病気によって変化することが分かってきました。私は筋音図の研究に15年ほど携わってきましたが,筋音図が筋の発育や加齢を調べたり,筋の病気を診断したり,リハビリテーションの効果を判定するのに役立つのではと期待しています。

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☆『解体新ショー』は日本放送出版協会より出版されています。定価本体950円+税

☆『解体新ショー』の表紙,および,「指で耳栓をしたときの音の謎」に関する掲載頁は,日本放送出版協会の許諾を得て掲載しています。

☆グリマルディーの肖像画は、Mach E.(English translated by Anderson J.S. & Young A.F.A.)The Principles of Phisical Optics(1929)より引用しています。