


天然資源に恵まれず狭い国土に多くの人口をかかえ経済的に貧しかった日本は、今日、物質的に豊かで自由な社会を築きあげた。これは、わずか50年ほど前の日本や、現在でも貧しく発展途上の国に住む多くの人々からみると夢のようなことであるが、この成功は、わが国の人々が勤勉に学び能力を高め、科学技術と文化の向上に精励努力し、優れた製品・サービスを生み出してきた結果である。本石田学園も建学の精神を掲げて、開学以来約7万名の人材を社会に送り出し、文化的で豊かな日本の発展に貢献してきた。
しかし、こうした豊かな社会が実現して人々が本当に幸せになったかというと必ずしもそうではなく、新たに深刻な問題が生まれてきた。かつての、貧しいがゆえに人々が力を合わせなければ生きられなかった時代から、物資が豊富で協力や助け合いが切実でなくなり、自己中心でも生きていけるようになって、他者との距離をとれない人が増えた。中学校でも高校でも、また大学でも不登校、勉強から逃避する生徒や脱落する学生が増えており、また学校には来ても授業崩壊をもたらすような例も増えている。このような教育現場の事態は、健全で豊かな文化的社会の維持発展にとってゆゆしいことであり、社会の危機というべき状況である。
わが国における大学の使命の第1は、このような現代社会の状況を正しく認識し、この認識を基礎にしてあらゆる分野で社会の健全な発展に貢献する人材を育成することである。星城大学は、石田学園建学の精神を現代の高等教育に生かし、以下の3つを基本理念として、日本社会の、ひいては人類社会の発展に貢献しようとするものである。