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星城大学の学びがわかる

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2013.12.24

わらじ作りで心いきいき!:作業療法で用いる手工芸とその効果


こんにちは。作業療法学専攻の木村大介です。

皆さんは作業療法という言葉を聞くと、
何か"作業をする"と思っていませんか。
皆さんの想像通り、
作業療法には治療の一手段として
手工芸を用いた作業活動があり、
重要な治療手段なのです。

高齢者を対象とした施設では、
利用者の機能の維持と向上のために、
様々な作業活動を行います。

特に高齢女性に導入しやすい作業活動が手工芸です。
一般に、高齢者には、新しい作業活動に取り組んでいただくよりも、
これまでの人生経験の中で親しみや馴染みのある種目に取り組んでいただく方が、
作業活動の導入がスムーズになります。

その中でも、
「わらじ作り」は高齢者にとって大変馴染みのある作業のようです。
多くの高齢者が実際に作って使ったことがあったり、
親が作っているところを見たりした経験があるようです。
今回は、手工芸としての「わらじ作り」を紹介しましょう。

shashin1.jpg

一方、高齢者に「わらじ作り」を行っていただくためには、
我々作業療法士にも、「わらじ作り」を実践できる知識と技術が必要です。
そのため、星城大学の学生は「基礎作業学実習」という科目で、
実際に「わらじ作り」を体験します。

授業では、講師として地域の高齢者が直接、
わらじの作り方を学生に伝えます。
学生達にとっては、
年齢も人生経験も異なる講師と
上手なコミュニケーションをとることもテーマのひとつです。

実際に授業で高齢者の講師と触れ合うと、
学生達は実に素直に話を聞きますし、
講師の方々も上手に学生達の興味を引き出してくださいます。

shashin2.jpg

この授業を通じて、
学生達は「わらじ作り」という作業活動の効果として、
初対面の緊張や不安を緩和し、楽しく時間を共有できることを体験します。

普段教員が行う授業とは違った雰囲気の中で、
和気あいあいと進行するのがこの「わらじ作り」の特徴で、
「基礎作業学実習」の中でも人気の作業活動です。

作業療法士を志す学生達にとっては、
コミュニケーションを図りながら、
様々な経験を積むことが貴重な財産になります。

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