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2025.11.20

【理系でも安心】経営学部を選ぶメリット3選!文理融合で広がる将来の選択肢


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1. はじめに:理系なのに経営学部?文理融合の時代が来ている

「経営学部って文系の人が行くところじゃないの?」「将来の選択肢を広げたいけど、専門知識が活かせないのは不安だ」

今、大学受験を控えた理系の高校生やその保護者様は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。多くの人が「経営学部=文系」というイメージを持っていますが、時代の変化と共に、この常識は変わりつつあります。
結論からお伝えします。理系の高校生でも、自信を持って経営学部に進学できます。
むしろ、数学的な思考力や論理的な分析力を持つ理系の人材は、現代の経営学において非常に大きな強みとなります。データサイエンスやAIの活用が必須となった現代ビジネスでは、文系・理系の枠を超えた文理融合の考え方が求められているからです。

この記事では、、理系の進路として経営学部を選ぶメリットや学びの実例、受験準備のポイントまでをわかりやすく解説します。

2. 経営学部とは?理系にとって無関係ではない理由

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経営学部は「文系」のイメージが強いですが、現代ビジネスの構造を知ると、理系的な思考が不可欠な分野であることがわかります。

経営学の基本領域(経営戦略・会計・マーケティングなど)

経営学は、企業や組織が目標を達成するために、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源をどのように効率よく活用するかを学ぶ学問です。経営学部では、こうした資源を適切にマネジメントし、組織を持続的に成長させるための知識とスキルを体系的に学びます。

主な学習領域として、以下のような分野が挙げられます

  • 経営戦略:企業が競争優位に立つための中長期的な計画を立案・実行する方法を学びます。
  • 会計学:財務諸表の作成・分析を通じて、企業の経営状況を数値で把握し、意思決定に活かす力を養います。
  • マーケティング:顧客のニーズを把握し、最適な商品・サービスの開発や販売戦略を立てる手法を学びます。
  • 生産管理:製品やサービスを効率的かつ高品質に提供するための生産プロセスや工程の設計・改善を行います。
  • 人材マネジメント・組織論:人材の育成や組織運営の仕組みを理解し、組織全体の成果を最大化する方法を探ります。

このように、一見「文系の学問」と思われがちですが、実際には数字やデータを活用する場面が非常に多く、論理的・分析的な思考が求められる理系的な側面も色濃く含まれています。

経営学の中にある「理系的アプローチ」とは?

現代の経営学は、感覚や経験に頼るだけでなく、データや数値をもとにした論理的な意思決定が中心になっています。実はここに、理系の得意分野がたくさん活かされているのです。

以下は、経営学の主要な分野における理系的な要素の例です。

  • 経営戦略:企業の将来を考えるときには、現状を分析し、仮説を立て、それを検証するという論理的な思考力が必要です。これは理科や数学で身につける「仮説→検証」の考え方に近いものです。
  • 会計・ファイナンス:企業のお金の流れを正確に管理し、数字から経営の状態を読み取る分野です。正確な数値処理やデータ分析力が求められ、数学が得意な人には非常に相性の良い分野です。
  • マーケティング:商品やサービスをどう売るかを考える分野ですが、ここでも感覚や経験則に加えて、統計を使って市場を分析したり、消費者の行動を数値でとらえる手法が重視されます。
  • 生産管理:製品やサービスを効率よく提供するために、工程の最適化やシミュレーションを行います。これはまさに、工学的な視点やロジックが活かされる分野です。

また、近年注目されているのが、AI(人工知能)やビッグデータを活用した経営分析も注目されており、数学・統計・情報の知識がますます重要になっています。つまり、理系のスキルは、現代の経営学において非常に価値の高いものなのです。

経済学部との違いと、理系との共通点

経営学部と並んで理系の高校生が進路として検討することが多いのが経済学部です。両者は共通点もありますが、学ぶ内容やアプローチには明確な違いがあります。
以下の表にその違いを整理しました。

学部 主な学びの対象 スケール 主なアプローチ
経済学部  国家や市場全体の経済現象
(景気、物価、貿易など)
マクロ・ミクロ経済レベル 数式や理論モデルによる抽象的分析
経営学部  企業・組織の戦略・運営・マーケティングなど 実務・現場レベルのミクロ経営 ケース分析・統計・実践的データ活用

両者に共通しているのは、理系的なスキルが重要視される点です。

  • 経済学部では、数式やグラフを使った理論的モデルの構築が多く、数学に強い学生が力を発揮します。
  • 経営学部でも、企業の意思決定や市場分析においてデータや統計の活用が重視され、論理的思考力・分析力が大きな武器になります。

経済学も数理的なアプローチが多い分野ですが、経営学はより実践に近く、ビジネスの現場ですぐに役立つデータ分析、統計、シミュレーションといった工学的な手法を多く取り入れます。
このような実学性と数字に対する強みが活かせる環境が、理系高校生にとって大きな魅力となっています。

3. 理系が経営学部で得られる3つのメリットと知っておきたいポイント

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理系的な強みを持った高校生が、あえて経営学部という文系の環境を選ぶことには、将来のキャリア形成において計り知れないメリットがあります。
ここでは、理系の高校生が経営学部に進学することで得られる3つの大きなメリットと、進学前に知っておきたい注意点を紹介します。

メリット1:数字や論理に強く、データ分析で有利

経営学では、数字をもとに物事を考える場面が非常に多くあります。たとえば会計や財務、マーケティング、経営戦略など、多くの分野で数値データに基づいた意思決定が求められます。
理系の高校生は、日頃から数学や理科で数式やグラフを扱い、論理的に考える力を養っているため、こうした分野においてスムーズに理解を深めやすい傾向があります。
さらに近年では、ビッグデータやAIの活用が急速に広がっています。例えば経済産業省の調査では、ビジネスにおけるデータ分析やAIに強い人材の需要が今後も大幅に拡大するとされています。
つまり、数字に強く、論理的に考える力を持つ理系の高校生は、これからの経営学においてまさに「時代に求められる人材」と言えるのです。

※参考URL:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2022年)

メリット2:理系の知識を活かせるビジネス領域がある

数字や分析に強いだけでなく、理系で学んだ専門知識そのものを活かせるビジネス分野も広がっています。
近年のビジネスでは、理系の専門知識と経営的な視点を兼ね備えた人材の需要が高まっており、実際に活躍が期待される分野も多岐にわたります。

◆ 活躍が期待される分野の例:
  • IT・情報システム分野
    企業の業務改善やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進では、情報処理・プログラミング・システム設計などの知識が役立ちます。
  • 製造業・ものづくり分野
    生産工程の効率化や品質管理には、工学的な視点や統計的な手法が必要不可欠です。
  • 環境・エネルギー分野
    カーボンニュートラルや再生可能エネルギーの導入には、理科的知識(物理・化学など)と経営判断をバランスよく活かす力が求められます。
  • ファイナンス分野
    金融の分野では、リスク評価や資産運用に数理モデルやシミュレーションが使われ、数学的素養が重要です。

特に製造業やIT企業の経営戦略を理解するうえでは、理系的なバックグラウンドが"強み"として大きく評価される傾向にあります。

◆ 文理融合が求められる時代へ

これからの時代、理系の知識をベースにしつつ、経営・マネジメントの視点から課題解決できる人材が高く評価されます。

たとえば、
・技術開発の背景を理解しながら、製品戦略を立てられる
・ITシステムの構造を理解しながら、導入プロジェクト全体をマネジメントできる

というように、"技術と経営をつなぐ架け橋"となることができるのです。
高校で学ぶ理科の知識に加え、大学で経営学を学ぶことで、「理科的知識」×「科学的思考」×「経営スキル」という、将来性の高いスキルセットを身につけることができます。

メリット3:理工学×経営でキャリアの選択肢が広がる

理系出身の人は、企業内で技術職・研究職などの専門職として活躍するケースが多いですが、経営学を学んでおくことで将来のキャリアパスはさらに広がります。とくに、文理両方の知見が求められる職種で非常に有利に働くでしょう。

◆ 将来が広がる職種の一例:
  • プロジェクトマネージャー:技術的な知識を活かしながら、チームや予算をまとめるリーダー役
  • 経営企画・商品開発:市場のニーズを分析し、新しい商品やサービスを企画・提案する仕事
  • 管理職・起業家:技術と経営感覚の両方を活かして事業を動かすポジション
  • コンサルタント(技術戦略・IT戦略):企業の課題を分析し、専門的な視点で解決策を提案する仕事
  • 事業開発(新規事業立ち上げ):アイデアをビジネスとして形にする力が求められる役割
  • データサイエンティスト:統計やAIを使って、ビジネス課題を"見える化"し、最適な意思決定を支援する仕事

このように、「理系×経営」の力を持つ人材は、現場レベルから経営層まで幅広く活躍できる存在として、多くの企業で求められています。

今の社会では、「理系か文系か」ではなく、どちらの視点も使いこなせる力=文理融合が重視されています。経営学ぶことで、理系で得た専門知識をより広い視野でビジネスに応用できるようになります。

理系の強み + 経営の知識 = 新しい価値を生み出す力

この力こそが、「自分にしかできない仕事」や「将来のキャリアの広がり」につながっていくはずです。

知っておきたいポイント:文系的な表現力・読解力への備え

経営学部は実学とはいえ、企業組織論や法学など、文系的な概念や表現を扱う科目も多く存在します。理系出身者の場合、以下のような点で戸惑うことがあるかもしれません。

  • 文章表現・レポート作成
    論理的な説明は得意でも、人文・社会科学的な複雑な概念を言葉で表現することに苦手意識を持つことがある。
  • 科目特性
    法律や歴史など、暗記や読解が中心となる科目では、理系的な思考とのギャップから、モチベーションを保ちづらいこともあります。
  • ディスカッションやグループワークでの対話力
    他者と意見を交わしながら、物事を筋道立てて説明したり、相手の意見を理解して返すコミュニケーション力も重要です。

経営学部では、こうした文系的な力も段階的に身につけられるよう、レポートの書き方やプレゼンの技術を丁寧に教える授業が用意されていることも多いため、過度な心配は不要です。

4. 経営学部で学べる「理系的」な内容とは?

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「ここではさらに一歩踏み込み、実際に経営学部で学べる内容や科目の中から、理系の力が活かされる具体的な学びに注目します。
理系の高校生が「これなら自分にもできそう」「活かせそう」と思える主な分野を紹介します。

経営戦略・マーケティング:数字で考える意思決定と顧客分析

経営戦略では、企業が成長するための方向性を定めるために、売上や市場の数値データに基づいて分析・判断する力が求められます。
最近では、感覚や経験ではなく、売上や市場データなどの客観的な数値をもとに意思決定を行うのが主流となっています。

またマーケティングでは、心理学や行動経済学、統計分析を活用し、顧客の購買行動を数値的に理解する場面も増えています。データの構造を理解し、パターンを見つけ出す力が、最新のマーケティング戦略で威力を発揮します。
このような統計的な判断や分析的なアプローチは、理系の得意分野と重なります。

会計・生産管理・経営工学:仕組みを支える"理系的思考"

企業経営に欠かせない「会計」や「生産管理」といった分野も、数字とロジックに基づいて運営されるため、理系の考え方が求められます。

  • 会計・財務では、企業の経営状況を数値で正確に捉え、レポートとしてまとめる力が必要です。
  • 生産管理では、工程の最適化や在庫の管理、品質の分析など、まさに数理モデルやシミュレーションの世界です。
  • 経営工学では、システムや業務プロセスを「効率」と「最適化」の視点から見直し、論理的に構築する力が求められます。

データサイエンス・AI:理系の知識が活きる実践的な学び

近年、多くの大学の経営学部で、データ分析に特化した文理融合の科目が必修または選択科目として導入されています。
その中心にあるのが「データサイエンス」や「AI(人工知能)」といった領域です。

  • データサイエンスでは、膨大な情報を整理・分析し、そこから「傾向」や「因果関係」を読み取ります。
  • AIでは、過去のデータを学習して、未来の需要や売上の予測、顧客の離脱可能性などを予測します。

こうした分野は、数学・統計・情報処理に親しみのある理系出身者にとって、非常に親和性が高く、将来の専門性にもつながる重要なスキルです。まさに理系的な素養を持つ学生が得意分野を活かし、専門性を深めるための土台となります。


経営学部には、「数字で考える」「仕組みを設計する」「データを読み解く」といった、理系の強みをそのまま活かせる学びがたくさんあります。 高校で学んできた数学的な思考力や分析力を、社会で活躍するための実践力へと変える環境が、経営学部には用意されているのです。

◆星城大学経営学部のカリキュラムはこちら⇒星城大学経営学部 学び分野紹介

5. 今からできる!高校生がやるべき準備と入学試験のポイント

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ニュースや経済トレンドに触れる習慣をつけよう

理系科目の学習に集中しがちな高校生は、社会や経済への関心が薄くなりがちです。しかし、経営学は常に現実のビジネスや社会の動きと結びついています。

  • 日経新聞や経済ニュースを読む: 企業の成功・失敗事例、新しい技術がビジネスに与える影響など、具体的な事例を知ることで、経営学が扱う「生きた問題」に関心を持てます。
  • 「なぜ?」を考える習慣: 「なぜあの企業は急成長したのか?」「この新しい技術はどんなビジネスを生み出すか?」といった疑問を理系的な論理で考える練習をしましょう。これは面接や小論文でも活きる力です

論理的思考力と文章力を磨こう

経営学部に入ると、理論やデータを基にしたレポート作成やプレゼンテーションの機会が増えます。理系で培った論理的思考力を、「伝わる文章」にする練習が必要です。

  • 自分の意見を理由とセットで伝える練習をする
  • 本や記事を読んで、要約・感想を書く習慣をつける
  • グループディスカッションやプレゼンなどの活動に積極的に参加する

経営学部では、ディスカッション・レポート作成・プレゼンが頻繁にあるため、表現力は"入学後に伸ばすべき力"のひとつです。

入試科目をチェックし、計画的に学習を進めよう

多くの経営学部では、文系寄りの入試科目が採用されていますが、理系でも十分対応可能な入試方式がある大学も増えています。
理系科目が受験で利用できれば、得意分野を活かして有利に受験を進められます。必ず最新の大学公式情報を確認し、受験戦略を立ててください。

  • 数学を活かせる入試方式(共通テスト型・総合型選抜など)を探す
  • 得意な文系科目(英語・現代文など)を1〜2科目絞って対策する
  • 小論文や面接が課される場合は、テーマ例を集めて練習しておく

◆星城大学経営学部では、文理問わず出願できる入試方式が複数あります。
詳細は公式サイトをチェックしてください:⇒星城大学 経営学部|入試情報

6. まとめ:理系の強みは、経営学部でこそ活きる

この記事では、「理系なのに経営学部?」という疑問を持つ高校生とその保護者様に向けて、現代の経営学部がどのように文理融合を実現しているか、そして理系の強みがどう活かせるかについて解説しました。

今の時代、企業経営において最も重視されているのは「物事を論理的に分析し、最適な解を導き出す力」です。

「理系」という専門的な基礎力と、「経営学」という実学的な応用力を掛け合わせることで、理論と現場をつなぎ、新しい価値を生み出せる人材になれます。

理系という基礎力を持つあなたこそ、経営の現場で輝ける存在です。
自信を持って、将来の選択肢を広げる一歩を踏み出してみてください。

経営学部 准教授 堀川 宣和
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